フリーランダー2 電動ファンコントロールユニット 純正品と社外品比較

フリーランダー2でエンジン停止後も電動ファンが回り続ける故障が発生しました。
故障原因はファンコントロールユニットと判明しましたが、残念ながら純正部品はユニット単体で供給されず、ファンASSYで約¥210,000という高額な見積もり...
安価な社外品ユニット(約¥10,000)も試してみましたが、残念ながら動作せず、不良品と判断しました...
そこで、「社外ユニットは本当に信頼できるのか?」を確かめるため、純正品と社外品の両方を分解し、構造や品質を比較・検証してみることにしました。
左:社外品 右:純正品
表面:基板構成の違い
・純正品 はユニット表側と裏側2枚の基板構成で、それらを「バスバー」で接続。制御部は表側基板に集約されており、部品間に余裕があります。電解コンデンサは信頼できる大手メーカー製を採用。
・社外品 は制御部・パワー部が1枚の基板に詰め込まれている設計。バスバーもなく軽量ですが熱容量が小さく、温度が急上昇する恐れがあります。また、電解コンデンサ・半導体部品は中国製で、品質面に不安が残ります。
左:社外品 右:純正品
裏面:放熱能力の差
・純正品 は、パワー部の基板に高価なアルミ基板を使用し、背面ケースに接する全面に放熱グリスが塗布されており、効率的な熱拡散設計 。
・社外品 は放熱対象が一部の発熱部品に限定され、放熱グリスの塗布量も非常に少なく、熱がこもりやすい構造。
総評

純正品は「放熱設計・部品品質・構造信頼性」すべてにおいて優れた設計。一方、社外品はコスト重視で軽量化・部品集約した結果、熱負荷・耐久性・品質面で大きく劣ります。
社外品でも信頼できるものはたくさんあるけど、やっぱり安いには理由があるんですよね。一方、純正品やちょっと値が張る社外品って、メーカーが時間もコストもかけてしっかり設計&製造しています。
プロとしては、どの部品を使うかが本当に腕の見せどころ。ここで信頼性や耐久性を意識することで、お客様に自信を持っておすすめできる内容が決まってきます。
私自身、「お客様目線でベストな提案ができる整備士」でありたいと思っているので、これからも技術や知識をコツコツ磨き続けていきます。